スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース(博多座公演) 感想

 

 

スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース @博多座 2016/4/4 夜の部

 

 

最初の発表では博多座公演はないとのことだったので、新橋に観に行ったのですが、新演出で博多座でも観れるなんて嬉しいです。

 

去年の空ヲ刻む者も博多座に来なかったし、Ⅱは九州に来てくれないのかと思っていました。

 

看板にマルコが大きく載っているのを観て、開場前から動揺してしまいました。

新橋の原作者イラストの看板はやっぱり来ないようで、少し残念。

 

売店が多いのでグッズコーナーの設置場所は仕方がないと思いますが、導線が悪くかなり混雑して往生しました。

博多座の観客が多かったのでしょうか?

 

新橋も土曜日に観に行ったのですが、その時は小学生を連れた三世代や若いカップルが多く目につき、上演中も笑いが起こることが多々あったのですが、

博多座は子供や若者はそれほど多くなく、ほぼ普段通りの年齢層に20~30代の社会人が若干多め?のように見受けられたのが意外でした。

 

 

新橋公演との変更点はだいたい下記の2点。

エース役が福士誠治平岳大に。

2幕にサディちゃん、3幕にマルコが登場。

2幕と3幕は内容が大幅に変更になると聞いてはいたのですが、1幕でも変更点が多かったですね。

 

個人的に新橋公演でどうしても納得できなかったボンちゃんのキャラ改変が今回は修正されていたので、それだけでも観に来る価値はありました。

その点については後述します。

 

 

1幕はオークションのシーンがかなり短縮されていました。

オークションの一味の掛け合い、たしかに冗長な感じはしていたので、個人的には短縮してよかったように思います。

 

2階席への配慮なのか、輿に乗って花道から登場した天竜人が舞台袖からの登場になっており、アマゾンリリー導入部の花道での舞も舞台上になっていました。

 

驚いたのは1幕最後のハンコックの巨大衣装です。完全に予想外だったので。

ハンコックの只者ではない一面というか突拍子のなさというか、強キャラの表現にはなったと思います。

七武海の説明や戦闘がないと、ただのワガママで恋に溺れる女性のようになってしまいますし。

 

 

2幕のはじめ、ルフィがハンコックのスカートに隠れて潜入するシーンは無しになっていました。

ルフィにメロメロなやり取りがなくなった分、ハンコックの印象も大きく変わるのではないでしょうか。

 

ダズ・ボーネスの出番が若干増えていたものの、クロコダイルとの会話はやはりなしでしたね。

 

さて、新橋公演で個人的に納得いかなかったシーンはボンちゃんがルフィの居場所を教えてしまうシーンでした。

スーパー歌舞伎としてストーリーをまとめる以上、多少のキャラ改変やストーリーの変更はあって当然だと思うのですが、

この行動は必須ではないし、ボンちゃんはそういうことはしない…という思いでどうしても受け入れられませんでした。

原作よりルフィを人間くさく描いているのに、ここでわざわざボンちゃんを許すことで聖人風に見せる意図もよく分かりませんでしたし。

今回はサディちゃんに取り押さえられた中、署長が居場所の目星をつけて攻撃、という流れになっていて、嬉しかったです。

 

生死の境をさまようルフィを子役チョッパーが鼓舞するシーンは、今回の公演が全体的に子供向けであることを考えれば、そういった脚本もありなのかなぁ、という気持ちです。

 

本水の立ち回りもかなりはっちゃけているようで、観ていて楽しかったです。

地下足袋に履き替えたサディちゃんの立ち回りがとても格好いい。

 

今回はボンちゃんの花道での大活躍を見るために2階席の花道の真上の席を取ったので満足です。

新橋~博多まででキャラクターに役者さんの個性がにじみ出ているような印象を受ける演技も多い中、最初から最後までキャラクターの解釈に歪みがなかったように思います。

 

新橋ではそれっぽい人がいる…程度だった白ひげの隊長が全員揃い、しかもイゾウは発砲するという大サービスぶりはたまらないですね。

 

また、新橋公演での白ひげの「ワンピースは必ずある」発言がなくなり、白ひげのアイデンテイティが守られたように感じます。

ストーリー上、3幕で急に白ひげ海賊団をフューチャーしても本筋が見えなくなるので、最後のルフィのセリフにつなげるためには仕方ないこと…と諦めていただけに、ちゃんと白ひげ海賊団を描いてくれて本当にうれしかったです。

 

マルコの宙乗りには少し驚いたのですが、こんなに活躍するのは原作でも大活躍する予告なのでしょうか…

 

 

福士エースはパンフでも「愛してくれてありがとう」のセリフに触れているだけあって、非常に熱が入っていて胸に迫るものがありました。

 

平エースは体格が良く、猿之助ルフィと並んだ時の兄っぽさがあったように感じます。

大河「真田丸」の勝頼様がまた父親との葛藤の末に死ぬというのも、正直ちょっと面白かったです。

ただ、若干動作が小さく、動き流れているように感じる箇所があったのが残念です。ジャケットプレイどうもありがとうございます。

 

 

衣装のアレンジも素晴らしかったと思います。

サンジのマント、おつるさんの「つる」文字散らしの打掛、センゴクの冠、黄猿のちょっと中華風な衣装。

ブロマイドじゃなくて写真集を出してほしいレベルです。

 

門之助さんのブログでおつるさんの衣装の細かいところまで見れて嬉しい。

 

http://ameblo.jp/takinoya08/entry-12084535636.html

 

 

 

普段歌舞伎は見ないけどワンピースが好きな人にはおおむね好評でした。

派手な演出やきらびやかな衣装に目を奪われ、歌舞伎独特な立ち回りは物珍しく感動を覚えたそうです。

 

一方、歌舞伎ファンでワンピースを知らない人からは、内容がごちゃごちゃしていて分かりづらいという感想を聞きました。

本水の演出はスーパー歌舞伎らしくて良かったようですが、次々にキャラクターが出てくるとどのキャラクターが重要なのか分からないとのことでした。

 

でも歌舞伎の間口を広げるという意味では大成功だったと思います。

「ワンピースのときに○○役だった人がでるから観に行こうよ!」って誘いやすいですし。

 

次の演目が今から楽しみです。