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ゲキ×シネ「髑髏城の七人~アオドクロ」 感想

アオドクロ|ゲキ×シネ - 「演劇×映像」の新感覚エンターテインメント

 

時に天正十八年、織田信長が倒れはや八年。

天下統一は豊臣秀吉の手でなされようとしていた。唯一関東を除いては。

黒甲冑身を包んだ武装集団“関東髑髏党”の首魁、自らを“天魔王”と名乗る仮面の魔人とその拠城―“髑髏城”。

彼らの支配下にある関東平野に、奇しき縁にあやつられるかのように集まる者たちがいた─。

 

 

初ドクロだったのでストーリーのネタバレは一切見ないようにしていきました。

 

 

 

玉ころがしの捨之介/天魔王:市川染五郎

捨之介はお金持ちのボンボンっぽさが強く出ていて、コミカルなシーンはちょっと微妙な感じも…。

でも、天魔王はさすがの迫力。「人間五十年~」は織田信長モノだと王道中の王道ですが、舞の動きはさすがとしか言えないですよね。幸若舞は良く知らないのですが、最後の拍子は留め拍子を意識しているのでしょうか?

個人的に沙霧に捨之助と呼びかけられて激昂して殴り続けるシーンがキレッキレで好きです。

 

沙霧:鈴木杏

かわいらしいのにしたたかで強い女の子。声や表情の演技が素晴らしいです。

てっきり背中に入れ墨で絵図面が入れられてるかと思って、いつ「髑髏城の絵図面は私自身だ!」って脱ぐのかと待ち構えていたんですけど違いましたね。

黒に赤の衣装が捨之介の衣装とコントラストになっているのですが、スパイダーマンみたい。

 

無界屋蘭兵衛:池内博之

天魔王とのキスシーン、そして口からワイン(?)が零れる…。色気がすさまじい。

無界屋の娘たちを容赦なく殺していくシーンは血しぶきの演出もあって良かったです。

個人的には前半の無界屋蘭兵衛のドレッドヘアが良かったので、後半のメタル甲冑も素敵だったんですけど、ドレッドなくなったのはちょっと残念。

1幕のラストの蘭の花のセットは美しさを存分に引き出していました。

久しぶりに会った捨之介に若造扱いされたことで勇んで天魔王に会いに行ってしまったということでしょうか?座敷牢の捨之介と会ったときも迷いがあったように見えましたし。

 

こぶしの忠馬:佐藤アツヒロ

思春期DKのような言動と、荒武者隊を惹きつける義理堅さ無鉄砲さ。

派手な色使いの衣装にリーゼント、背負った大太刀がいかにも田舎武者です。

ペラペラになった刀で新体操よろしく戦うのかと思っていたら農作業で慣れ親しんだ鎌に持ち替えて戦うの、徐々に地に足がついていくようで良いです。

うなずき才蔵をはじめとして荒武者隊の死に様は格好良かったです。

 

極楽太夫:高田聖子

いかにも大人のおねいさん、といった印象。忠馬を掌の上で転がしているかんじが堪らないです。

無界屋の女性陣は露出度高めなミニスカ着物、レトロなスカートとポニテ、忍者風衣装とどの衣装も可愛らしい。

 

カンテツ:三宅弘城

刀を「タナカ」と言ったり捨之助をウチダさんと呼び、おとぼけキャラかと思っていましたが、100人斬るために戦闘中に刀を研ぐ…ということで捨之助と刀を投げ渡しながらの殺陣、息があっていてすごかったです。

槌を振り回すアクションも独特で格好いいですね。

 

裏切り渡京:粟根まこと

7人とも違う獲物での殺陣は飽きが来なくて楽しいのですが、そろばんはちょっと笑ってしまいました。

大きい水玉模様の羽織に黒エナメル着物という、妙なインパクトのある衣装です。

 

仁平

ほんとに7人目なのか…というのが正直な感想(笑)

謎の地を這う動作からのポールダンスといい、たぶんアドリブ満載なんでしょうね。ものすごく笑わせて頂きました。

 

 

狸穴二郎衛門:ラサール石井

名前の漢字は「田貫」じゃなくて「狸」なんですね。そのまんま。

 

鋼の鬼龍丸:高杉亘、乱の剛厳丸:小村裕次郎、刃の非道丸:川原正嗣

焼き鳥製造機とビビりとカツラ…と何とも憎めない悪役です。

鬼龍丸は黒いマニキュアがキュートです。

 

 

1幕はちょっと退屈に感じることもあったのですが、ラストで全員がそれぞれ旅立っていくさわやかさは良かったです。

挿入歌がJ-POPっぽい曲であったり、鍛冶場のセットと蘭の花のセットは一回しか使わなかったり、衣装の色使いや素材がかなり派手であったり、驚くことが多かったです。

歌舞伎要素は意外と少ないんですね。

 

先月のゲキシネのアカドクロを見損ねてしまったのが残念です…。

 

 

 

 

作 中島かずき

演出 いのうえひでのり

出演

市川染五郎 鈴木 杏 池内博之 ラサール石井 高田聖子 三宅弘城 粟根まこと 高杉 亘 川原和久 佐藤アツヒロ 他